Art Salonでは、創業1906年より収集している中から、厳選した図録をご紹介していきます。
今回は「松花堂昭乗 -茶湯の心と筆墨-」の図録をご紹介します。
松花堂昭乗 -茶湯の心と筆墨-
大和文華館
1993年10月
松花堂昭乗は真言密教を修行し、阿闍梨のくらいまで至った岩清水八幡神社の社僧である。
本図録は、山水、花鳥、人物、書蹟で構成されていて、大変見やすく分かりやすい。
代表的な作品も多く載せられていて、落款印章も充実しており、資料としても貴重といえる。
論文も読みやすく、当時の評価、中国画の影響など大変勉強になる内容である。
現在、松花堂昭乗の画は一部の人だけに熱狂的な人気があるが、多くの人からは忘れられた存在となっている。
研究もこの図録以後、それほど活発に行われていない様に思う。
その為、この図録が松花堂昭乗の勉強を始めるきっかけとしては最適である。