書籍「日本おとぼけ絵画史 たのしい日本美術」の内容について、講談社の担当編集者さんに紹介していただきました。
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「〈ヘタウマ〉をテーマにした日本美術の本を書いていただけませんか?」
著者である府中市美術館の金子信久先生にこう提案し、「〈ヘタウマ〉という言葉は乱暴すぎるのでダメです。」と却下されて誕生したのが、この『日本おとぼけ絵画史』です。
制作開始当初、先生が出してこられた掲載作品のリストを見て、ほんとうに驚きました!
- あっかんべーをする達磨
- 皿回しをする布袋さん
- 肩をはだけた寿老人
- 夢に出たら怖すぎる仙人たち
- 笹をくわえた雪だるま
〈ヘタウマ〉どころか〈ヘタヘタ〉の殿様絵画……。
「これで本当に良いのか?」と言いたくなる作品の数々ですが、解説を読んでみると、「これで良いのだ!」ということがとてもよくわかります。
すべてはわれわれ日本人の「へそまがりな感性」のなせるわざ。「見事な」造形を愛でる一方で、完璧でない、不格好なものや不完全なものになぜか惹かれるこの感性が、めくるめく「おとぼけ」作品を生み出してきたと知り、超納得しました。
へそまがりな読者にこそぜひ、読んで見て、笑っていただきたい「もうひとつの日本美術史」です。「こんなに面白い美術本ははじめて!」そう言っていただけることに自信ありです。
(担当編集者)
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